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アニコム ホールディングス株式会社は、2024年7月24日、同社グループが実施した犬の口腔内・腸内環境とがん発症リスクの関係における調査の結果を受け、子会社のアニコム損害保険株式会社を主体とした「がんを含む全ての疾病予防に係る共同研究」の参加者募集を開始すると発表した。
調査は、アニコム損害保険株式会社に契約している犬を対象に実施され、調査の結果、犬の口腔内・腸内環境はがんを含めたほぼ全ての疾病の有病率に密接な関係があることが明らかとなった。その概要は以下の通り。
- 犬の腸内細菌叢から歯周病関連菌が検出される割合は12%。加齢とともに上昇する。
- 腸内における歯周病関連菌の存在は、73%の疾患の有病率を上昇させる。
- 腸内細菌の多様性が低下するほど、疾病の有病率が上昇することが明らかに。
- 腸内細菌の多様性低下の原因に、歯周病罹患が存在した。
- 腸内環境の善悪および歯周病関連菌の有無が、腫瘍性疾患リスクにも関係。
調査結果は、2024年7月20日に開催された「第78回 NPO法人日本口腔科学会学術集会」にて発表された(発表資料「がん予防を口腔ケアで実現!」)。
§共同研究の概要
- 活動内容(主旨):
- 口腔ケアを通じたがん等の予防の検証
- 適切な口腔ケアの推奨と実践を通じたがんを含む全ての疾病の予防効果の検証を行うことで、ペットは勿論のこと、人におけるがんを含む全ての疾病予防に向けた研究を推進する。
- 動物病院のみならず、医療関係者等と連携し、MA-T配合の「CRYSTAL JOY」の使用をはじめとするペットの口腔ケアの普及を通じ、ヒトの口腔ケア普及を図る。
- 参画対象者:
- がんを含む全ての疾病の予防について興味がある方
- 予防の研究を共同で進めることができる方
- ※医療機関・歯科医院単位でも、医師・歯科医師、歯科衛生士・看護師等の個人単位でも参画可能。
- 参画方法:
- 動物病院
- 共同研究の取組みに賛同し、周知・啓発への協力。
- ペット分野の検証に協力(動物の歯みがき商材の推奨等)。
- 医療機関・歯科医院(以下いずれか)
- 共同研究の取組みに賛同し、周知・啓発のみに協力。
- 共同研究の取組みに賛同し、周知・啓発に協力+ペット分野の検証に協力(ペットを飼育する患者へのペット用歯みがき商材の推奨等)。
- 費用負担:
- 共同研究参画にあたっての費用負担はない。共同研究を通じた活動で特許等を取得した場合には、事務局にて判断する当該発明等への貢献度に応じ、特許料等を配分する予定。
- 申込み:https://service.anicom.co.jp/fm/pub/pr/kyodokenkyu
- 詳細:ニュース「アニコム、『がんを含む全ての疾病予防に係る共同研究』募集を開始」