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■ヒューマノーム研究所、宮崎県と共同でノーコードAI開発ツールを用いた食鳥疾病診断AIを開発

2024-06-07 15:23 | 前の記事 | 次の記事

開発フローの概要

株式会社ヒューマノーム研究所は、2024年6月6日、宮崎県衛生管理課と共同で、ノーコードAI開発ツールを用いて食鳥の疾病診断AIを開発したと発表した(参照:株式会社ヒューマノーム研究所プレスリリース「宮崎県と共同でノーコードAI開発ツールを用いた食鳥疾病診断AIを開発しました」)。

食鳥検査では、獣医師の資格をもつ食鳥検査員が、異常のある食鳥を1羽ずつ疾病診断している。大量の食鳥を迅速に検査するためには、検査員の方々の経験が重要。宮崎県内の処理場全体では年間1.4億羽以上の食鳥が検査対象となっているが、近年では検査員の高齢化と人材不足が課題となっている。

今回の開発は、この食鳥検査の省力化を図ることを目的として実施されたもので、AI開発には、同社のノーコードAI開発ツール「Humanome Eyes」を使用。ノーコードツールは操作にあたってプログラミングの必要がなく、現場担当者と共に現場のノウハウを反映したAIを開発することができる、という特長を持つ。その特長を活かし、同社と宮崎県庁の獣医師が共同で開発を実施し、プロジェクト開始後約3か月でカメラで撮影した画像から疾病を診断するAIを構築した。

構築したAIは、宮崎県内の大規模食鳥処理場でよくみられる代表的な2疾病の診断予測を実施する。疾病があると診断された食鳥に関して、どの疾病の症状がどの部位に存在しているかの情報を付与(アノテーション)する判断基準は、精度の高いAIをつくるために非常に大切な工程となる。アノテーションは企業サイドが担当することが一般的であるが、今回は両者が共同で実施した。