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日本動物高度医療センター(JARMeC)は、2024年5月1日、大阪病院に放射線治療棟を新規開設したと発表した。同センターは、神奈川・東京・名古屋・大阪の4拠点で犬・猫向けの高度医療を行う二次診療サービスを提供している。
大阪病院では、4月22日より診療を受け付け、5月1日に放射線照射を開始した。
新たに放射線治療器「RADIXACT」が導入された。この機器は、人間医療でも使用されている医療機器であり、日本国内の動物病院では初めてClearRT(kVCT)を搭載している。ヘリカルCT技術を応用したトモセラピー装置で、連続的に回転させ360度全方向から照射するTomoHelicalと固定多門照射するTomoDirectの2つの照射モードがあり、正常組織を温存しながら腫瘍へ効率的に放射線を照射できることが特徴。広範囲照射が可能なため、複数の病変に対応できる。
例えば、複数の転移巣や脳腫瘍の脊髄播種などのコントロールが可能となる場合や、広範囲に拡がる皮膚腫瘍に対しても皮膚だけに限局して治療することもできる。また、定位放射線治療が可能なため治療期間の大幅短縮も期待できる。