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■イヌ血小板由来成長因子療法の臨床研究を開始 セルソース

2023-09-11 13:03 | 前の記事 | 次の記事

再生医療関連のセルソース株式会社は、2023年9月8日、動物再生医療技術研究組合(PARM)に加盟し、同組合を通じてイヌの変形性関節症、外傷性角膜潰瘍、乾性角結膜炎等を対象としたイヌ血小板由来成長因子療法の臨床研究を開始すると発表した(参照:セルソース株式会社プレスリリース)。

イヌ血小板由来成長因子は、ドナーとなるイヌの血液から作製されたPRP(多血小板血漿)に対して無細胞化とフリーズドライ処理を施したもの。局所に投与することで組織の修復や疼痛軽減などの効果が期待される。他家由来であり、単一の犬種からの採血を行い採血量や製法を一定にすることで品質の安定性を均一に保つことができる。また、室温で保存できるため、都度の採血は必要なく事前に作製し保管しておくことが可能。

PARMは、農林水産大臣と経済産業大臣の認可を受けて2019年に設立された組織。同社が動物医療における再生医療等分野で業務提携を行っているアニコム先進医療研究所株式会社等と675の動物病院(2023年8月末時点)で構成され、飼育動物向けの安全かつ有効な再生医療等(細胞療法等)サービスを提供できる仕組みを実用化することを目的とした研究を行っている。

イヌ血小板由来成長因子療法の臨床研究は、PARMが定める安全性等の基準のもと、所属する動物病院と連携して実施されている。