JVMNEWSロゴ

HOME >> JVM NEWS 一覧 >> 個別記事

■『家庭どうぶつ白書2022』発行 アニコム

2022-12-22 11:51 | 前の記事 | 次の記事

表紙は6,000件の一般応募から選ばれた犬モデルの光音くん(ボーダー・コリー、5歳、写真右)、空音ちゃん(ボーダー・コリー,4歳)、猫モデルのハクちゃん(ラグドール、7か月)

掲載されているデータの一部(平均寿命の推移)

掲載されているデータの一部(猫種別のかかりやすい病気例)

アニコム ホールディングス株式会社は、2022年12月15日、『アニコム 家庭どうぶつ白書2022』を公開した。

『家庭どうぶつ白書』は、同社が2010年から毎年公開している世界最大規模のペット統計データ集である。アニコム損害保険株式会社のペット保険の保険金請求データや、独自のアンケート調査の結果がまとめられている。

犬と猫の平均寿命は、犬は14.1歳、猫は14.4歳と、いずれも過去最長の結果となっており(同社が調査を開始した2008年以降のデータによる)、少しずつペットの長寿化が進んでいることがわかる。

『家庭どうぶつ白書2022』では、初めて猫種別の疾患統計を掲載。人気の猫8品種について、かかりやすい・かかりにくい病気のデータを紹介している。1例として、混血猫は「歯周病/歯肉炎」や「肝酵素上昇」が他の猫種に比べて多く見られる一方、スコティッシュ・フォールドは「関節炎」や「弁膜症」、アメリカン・ショートヘアーは「腎結石」や「心筋症」にかかりやすく、品種によって気を付けるべき病気が異なることがわかる。

また犬についても、従前通り人気の30品種についてのデータを掲載している。

疾患統計以外にも、同社が独自に行ったアンケート調査の結果や、フードの開発事業、腸内フローラの多様性と健康度に関する研究成果といった同社の取り組みを掲載している。

ペットとの防災の項では、「防災対策として、どうぶつのために行っていること」のアンケート結果を紹介。防災対策は「特に実施していない」が20%であることから、およそ80%の方が何らかの対策を行っていることがわかる。一方で、避難訓練に実際に参加したことがある方は2%に留まっている。

§主な構成

第1部 家庭どうぶつと家族

  • 人気の品種と名前(犬)
  • 人気の品種と名前(猫)
  • 人気の品種と名前(鳥、うさぎ、フェレット)
  • 人気の品種と名前(モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ)
  • 人気の品種と名前(モルモット、ハリネズミ、トカゲ、チンチラ、カメ、ヘビ)
  • ペットにかける年間支出調査
  • ペットの防災

第2部 どうぶつの疾患統計

  •  第1章 疾患(大分類単位)別の統計
  •  第2章 品種別の統計
  •  第3章 疾患(小分類単位)別の統計
  •  第4章 死亡と寿命

第3部 アニコムの取り組み

参考資料

発表された同社の『家庭どうぶつ白書』制作への想いは以下の通り。

「データの公開を通じて“予防”につなげたい」という想いから、アニコムが10年以上にわたって発行し続けている『家庭どうぶつ白書』。アニコムのペット保険にご契約いただいているどうぶつたちの属性(品種や年齢、性別など)や、健康状態(ケガや病気といった、年間400万件超の保険金請求情報)を分析し、データ集としてまとめています。データは、言葉を話せないどうぶつの声を聞くための手段でもあります。たとえ人間の言葉で会話ができなくても、彼らの情報をデータという形にいわば“翻訳”することで、どうぶつの声を聞き、その先の健康を守りたいという想いで、『家庭どうぶつ白書』を制作しています。

備考

データは、2020年4月1日から2021年3月31日までの間にアニコム損害保険株式会社の「どうぶつ健保」の契約を開始した犬676,442頭、猫175,089頭、鳥8,118羽、ウサギ21,604頭、フェレット6,544頭、モモンガ2,658頭、リス655頭、ハムスター11,457頭、ネズミ2,838頭、モルモット2,660頭、ハリネズミ3,891頭、トカゲ1,167頭、チンチラ3,946頭、カメ614頭、ヘビ124頭(全年齢、性別不明含む。契約の解除・取消を除く)を対象としている。