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■豚熱事例の検討 感染源の主はやはりイノシシ由来ウイルス

2022-08-16 17:56 | 前の記事 | 次の記事

農林水産省は、2022年8月3日、第17回拡大豚熱疫学調査チーム検討会を開催し、以下の事例の調査報告・疫学検討結果を検討した。また、農研機構動物衛生研究部門によるウイルスのゲノム解析(発⽣農場由来株89株、イノシシ由来株336株)も検討材料。

  • 69例目-神奈川県相模原市
  •  肥育農場
  •  3,939頭飼養
  •  2021年7月8日発生
  • 70例目-山梨県道志村
  •  繁殖農場
  •  1,718頭飼養
  •  2021年8月6日発生
  • 72例目-滋賀県近江八幡市
  •  一貫農場
  •  約1,400頭飼養
  •  2021年10月6日発生
  • 75例目-宮城県大河原町
  •  肥育農場
  •  約9,700頭飼養
  •  2021年12月12日発生
  • 76例目-宮城県丸森町
  •  一貫農場
  •  約7,000頭飼養
  •  2021年12月25日発生
  • 77例目-栃木県那珂川町
  •  一貫農場
  •  約1,200頭飼養
  •  2022年3月25日発生
  • 78例目-茨城県石岡市
  •  一貫農場
  •  約1,000頭飼養
  •  2022年4月13日発生
  • 79例目-茨城県城里町
  •  一貫農場
  •  約2,900頭飼養
  •  2022年4月15日発生
  • 80例目-群馬県太田市
  •  一貫農場
  •  約3,000頭飼養
  •  2022年4月22日発生

(1)69と70例目について

70例目の農場にウイルスが侵入した後、離乳豚の出荷を通じて、69例目の農場にウイルスが侵入したと考えられる。

(2)70、72、75~79、80例目

70、72、75~79例目は農場由来のウイルスに近縁なウイルスが農場周辺のイノシシからそれぞれ検出された。

80例目は農場周辺のイノシシとは類似のウイルスは確認されていないが、群馬県内および栃木県北部のイノシシ由来ウイルスに近似していた。

以上の農場ではイノシシの侵入は認められておらず、ウイルスの農場への侵入は出入りの車両、水源、野生動物によると考えられる。また、豚舎内への侵入は、従業員、豚の移動、野生動物が原因と考えられる。