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■ロイヤルカナン ジャポンの獣医系学生のキャリア育成支援

2021-12-17 15:47 | 前の記事 | 次の記事

座長・講演の先生方

ロイヤルカナン ジャポンは、2021年12月6日、オンラインイベント『「キャリアユニバーシティ~先輩に聞く卒業後の多様なキャリア~」(第3回)』(2021年11月17日開催)の概要を発表した。

このイベントは、獣医系の学生を対象に、獣医師の多様なキャリアを紹介し卒業後のキャリア形成のサポートを目的としたもの。

11月17日当日は全国12の大学から約40名の学生が参加した。イベントは18時開始の約2時間。座長は太田亟慈先生(一般社団法人Team HOPE 代表)が務めた。参加費は無料。過去2回の開催と合わせ、同イベントには延べ約200名の学生が参加している。

以下が今回のイベントについて発表された内容。

最初に登壇した佐藤暢彦先生(厚生労働省 医薬・生活衛生局 食品監視安全課)は、主に食品の安全を守る公衆衛生分野、感染症対策分野に携わる厚生労働省獣医系技官の仕事内容について説明。獣医療の専門家としての科学的思考、検証能力に加え、行政官としての分析・立案・調整・コミュニケーション能力が求められることや、食品衛生および感染症分野のエキスパートとして、若いときから全国に影響を及ぼす責任のある仕事を担うことができるとやりがいを紹介しました。

次に登壇した野村美佳先生(公益財団法人横浜市緑の協会 よこはま動物園ズーラシア)は、手術室・処置室・検査室など充実した園内の施設や、動物の健康管理はもちろん調査・研究・繁殖のほか、小学校への出張授業など多岐にわたる業務内容を紹介。鳥類からゾウまでにわたる診療対象の広さや、多くの動物が麻酔なしでは検査ができないことなど、動物園で働く獣医師ならではの難しさを語りました。最後に、学生時代に学ぶ知識はとても重要で臨床の現場で役立つことが多い、また海外の資料に目を通す機会も多いため英語の習得が大事だと、学生に対してメッセージを送りました。

最後に登壇した尹セレナ先生(小滝橋動物病院グループ 動物医療センター 元麻布)は、動物病院で働く獣医師として、1日の流れに沿った業務内容や休日の過ごし方などを紹介。職場や先輩のサポートを通じ一つ一つできることが増え、楽しく仕事に向き合えるようになったことや、診断や治療を自分で導き出せたときに感じるやりがいを語りました。最後に獣医師2年目と、まだ学生と近い視点からのメッセージとして、「気になった病院は実習に行くこと」、「目標を立てること」、「相談や共有ができる人を見つけること」、「学生を楽しむこと」の4つを伝えました。

各獣医師の講演後に行われた座談会では、インターンシップや実習情報の収集方法、就職活動の失敗談、勤務1年目の苦労話、先生方のキャリアプランなどについて、参加した獣医学生から多くの質問が寄せられました。就職活動の適切な開始時期については、自身のキャリアについて考えることは早いほど良いため積極的に行うべきと回答があるなど、獣医学生のキャリア形成のための貴重なアドバイスや考えが紹介されました。