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WSAVAプレスインフォメーション
翻訳:WSAVA the Translation Committee メンバー 安田隼也(獣医師)
腫瘍はペットでは一般的で、10歳以上の犬ではほぼ50%がこの重篤な疾患を発症します。急速に発展する獣医腫瘍学は最近発足した世界小動物獣医師会(WSAVA)の委員会による世界的な進歩を受け入れることになります。この委員会では腫瘍の治療に関する最新の考え方への意識を呼び起こし、世界的に最善の治療を推し進めようとしています。
WSAVA Oncology Working Groupと命名された専門家が集まったチームは、使いやすく入手しやすい獣医腫瘍学の世界的なガイドラインの策定に取り掛かりました。作業と並行して、WSAVA Oncology Working Groupは、獣医師にとって治療のレベルを高めるにあたって臨床的で使い勝手が良く、そして飼い主にペットの腫瘍に関する教育ができるツールを作成します。
Oncology Working Groupのメンバーには、WSAVAの元会長やthe Veterinary Society of Surgical Oncologyの元会長でペットの腫瘍に関する熱心な提唱者であるDr.Jolle Kirpensteijnを含め世界中の専門家が入っています。
委員長はアルゼンチン人獣医師で腫瘍の専門医であるDr.Martin Soberano(メキシコシティー在住)が務めます。Dr.Soberanoは南米の獣医腫瘍学の先駆者であり、the Latin American Veterinary Oncology Societyの創設者かつ会長です。
そのほかのメンバーは:
- Dr.Nick Bacon:RCVS(英国王立獣医師協会)認定獣医外科医(腫瘍学)、European Specialist in Small Animal Surgery(腫瘍学)、イギリスのOncologic & Soft Tissue Surgery at Fitzpatrick ReferralsのClinical Director。
- Dr.Pachi Clemente-Vicario:アメリカ獣医内科学会(ACVIM)認定のOncology and Small Animal Internal Medicine専門医。スペインのアリカンテにあるLa Merced Veterinary Oncology勤務。
- Dr.Antonio Guiliano:ヨーロッパ獣医内科学会(ECVIM)認定の腫瘍専門医。香港の香港城市大学のVMCで腫瘍専門医として勤務。
- Dr.Ann Hohenhaus:アメリカ獣医内科学会(ACVIM)認定のOncology and Small Animal Internal Medicine専門医。アメリカのニューヨーク州にあるAnimal Medical Centerで腫瘍科のStaff Doctorとして勤務。
- Dr.Natalia Ignatenko:2017年にLMU Munichのthe Department of Oncology Centre for Clinical Veterinary Medicineで腫瘍科の専門医課程を修了。
WSAVAのExecutive Boardのメンバーで腫瘍科に精通しているDr.Felisbina Queirogaはthe Oncology Working GroupとExecutive Boardを掛け持ちしています。
Dr.Soberanoのコメント
「The WSAVA Oncology Working Groupは世界中で様々に行われている腫瘍の治療方法を克服し、伴侶動物を蝕む様々な腫瘍への意識を高めることを目的としています。こういった様々な動物の腫瘍はヒトでも起こるため、獣医療における動物の治療水準を向上させることは動物とヒトの双方の命のよりよくすることができると思います」