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奈良市は、2021年5月13日、令和2年度も令和元年度に引き続き「犬猫の殺処分ゼロ」を達成したと発表した。「殺処分」とは、攻撃性や病気等があり、譲渡が難しいと判断し処分すること。自然死・安楽死(安楽死は負傷し治る見込みがない等、やむを得ず行われる)は除く。奈良市では「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に掲げて、引取数の減少、飼養の充実、譲渡の推進を3本柱とし、以下の通り制度を整えてきた。
- 平成27年:譲渡ボランティア制度開始
- 平成29年:譲渡動物不妊去勢手術補助金制度開始
- 平成30年:犬猫パートナーシップ店制度開始、 預かりボランティア制度開始、飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金制度開始、譲渡ボランティア協力者謝礼制度開始
- 令和 2年:預かりボランティア協力者謝礼制度開始、預かりボランティア医療費補助金制度開始、ふるさと納税寄付メニューに「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」を追加
飼い主のいない猫の繁殖制限は市民とボランティアの協働で取り組んでいるが、令和2年度には、「不妊去勢手術補助金」の1頭当たりの上限を6,000円から10,000円に増額した。その予算は90頭分(実績は84頭)の90万円であったが、令和3年度は予算額を240万円(12,000円/頭,200頭)に増額している。令和2年度には、預かりボランティアの活動を支援するため、1頭当たり5,000円を上限とする「預かりボランティア医療費補助金制度」が創設され、それらの事業費にはふるさと納税の寄付金が利用されている。
また、令和3年度にも「TNR活動支援ボランティア制度」「負傷動物医療事業」が新規に立ち上がる。
§令和2年度実績
- 自然死、安楽死数:過去10年間で最少の12件
- 譲渡数:過去10年間で最多の173件
- 預かりボランティア登録者数:21人
- 預かりボランティア協力者謝礼:79頭、374,600円
- 預かりボランティア医療費補助金:37頭、134,349円
- 譲渡ボランティア登録者数:10団体および3人
- 譲渡ボランティア協力者謝礼(飼養管理に要した費用):24頭、支給額144,000円
- 犬猫パートナーシップ店制度認定店舗数:4店
- 犬猫パートナーシップ店制度認定店舗での購入者誓約書件数:約500件(累計約1400件)
- 譲渡動物不妊去勢手術補助金:78頭、支給額390,000円