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KAICO株式会社は、2021年5月10日、九州大学と鹿児島大学と共同で「経口ワクチン」に関する特許を出願したと発表した。「経口ワクチン」の開発により、サプリメントのように自宅等で誰でも簡単に接種できるようになる。また常温で保管可能なワクチンの開発も目指している。同社では、今回の特許を用いてまず家畜用の経口ワクチンの事業化を進める。
KAICO株式会社は、難発現蛋白質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャー企業。そのコア技術は、九州大学農学研究院の日下部宜宏教授(昆虫分子遺伝学)が研究されているカイコを利用した組換え蛋白質発現の技術。また、九州大学工学研究院の神谷典穂教授(生物工学・酵素工学・生体分子工学)による蛋白質の構造分析・解析・再構築技術に関する研究を用いて事業展開に取り組んでいる。共同出願者の鹿児島大学農学部の宮田健准教授(食品化学)は、感染症に対する組換え蛋白質を活用したワクチン開発研究に従事し、経口ワクチンの開発に取り組んでいる。