HOME >> JVM NEWS 一覧 >> 個別記事
一般社団法人Team HOPE(ご家族様向けサイトhttp://teamhope-f.jp/)は、2020年10月6日(火)からオンラインセミナー「ペットの健康について獣医師と一緒に考えるオンライン健康セミナーhttps://www.youtube.com/watch?v=AnnXhG6VOsg&feature=youtu.be」を公開している。これは10月1か月間の「Team HOPE 2020秋 健康診断キャンペーン」(参考記事https://buneido-shuppan.com/jvmnews/article/jvm20200918-002)の一環として行われている。
本セミナーをはじめ、一般社団法人Team HOPEを協賛しているロイヤルカナン ジャポンは、セミナーの概要を以下のように発表した。
登壇したTeam HOPE副代表の上條圭司先生は、まず、ペットの加齢スピードは人間の4倍以上で、15歳の中型犬は人間に例えると91歳、20歳の小型犬は96歳、20歳の猫は89歳であることを紹介。また、この30年でペットの寿命は約2倍に伸びていて、その背景には動物医療や医薬品、ペットフードの進化や、ワクチン接種、室内飼育の増加による交通事故や伝染病リスクの低減など飼育スタイルの変化があると解説しました。
ペットを家族の一員と考え、ペットの健康寿命への関心が高まることで、健康診断を定期的に受診しているペットは増加傾向にあるものの、人間同様100%の受診がTeam HOPEの目標と語りました。
その上で、会話ができないペットだからこそ健康診断は若いうちから定期的に継続受診し、情報を蓄積することが大事であり、全国で検査項目が統一されたTeam HOPE健康診断では、問診・視診・触診・聴診・血液検査に加え便検査・尿検査・レントゲンまでカバーでき、全身の健康状態を確認できると紹介しました。
セミナー後半に行われた質問コーナーでは、事前に募集したペットオーナーからの質問に上條先生が回答しました。1歳の猫のオーナーからの「目やにができやすいので目の病気が心配。少し肥満気味なので、理想体重・体型が気になる」という質問に対して、「目の病気が考えられるほか、風邪をひいても目やにや結膜炎をおこすため、動物病院で相談してみてはどうか。理想体重については、やせ具合・太り具合を9段階に分けたボディ・コンディション・スコアを参考に、腰がくびれていて、肋骨が触れるぐらいが理想」と回答、更に去勢や避妊をすると太りやすくなるため、その後の食事や運動の管理により適正な体重を保つことが大事だと説明しました。
次に0歳4ヶ月の犬のペットオーナーからの「最近子犬を飼い始めた。健康診断はいつから受けさせたらよいか」という質問に、「人間同様、動物を飼った時点から健康診断は必要。先天的な心臓の異常や関節の異常、お腹に虫がいないか、耳ダニがいないかなど、子犬や子猫に対する健康診断の項目もある」と解説しました。
また、最低限やっておくべき健康診断の頻度と検査項目については、通常年に1回、7歳を超えていれば年に2回受けるのが好ましく、内容はTeam HOPE健康診断の統一項目で網羅でき、必要に応じて腹部のエコーやホルモンの値を測るなど、ペットの状態を考慮し担当の獣医師に相談すると良いと説明しました。その他にも自宅でチェックできる項目としてTeam HOPEホームページからダウンロードできる「ウェルネスチェック」の活用や、シニア期への備えなど、具体例を交えながらペットオーナーの疑問解消と健康診断の重要性を説明しました。
セミナーの最後には、年々高まるペットに対するオーナーの熱意を背景に、Team HOPEとしても健康診断を通じペットの寿命を延ばし、人もペットも一緒に長生きして楽しい暮らしを送れるよう情報発信を継続すると結びました。