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飼養衛生管理基準の改正が、2020年6月30日に公布された。一部、猶予期間のある取組みはあるものの、豚・イノシシ以外の動物種の基準が10月1日に施行される。豚・イノシシの基準は7月1日に施行されている。
豚熱(CSF)の発生やアジア地域でのアフリカ豚熱(ASF)の感染拡大に応じるため、豚およびイノシシの飼養衛生管理基準が、3月9日に公布された。その後、4月3日に「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律」が公布され、この法改正を踏まえて、他の動物種の飼養衛生管理基準を改正した。
主な改正は以下の通り。
§飼養衛生管理基準（豚、イノシシ）https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_shiyou/attach/pdf/index-127.pdf
- 管理者を飼養衛生管理者に修正。
- 飼養衛生管理に係るマニュアルに野生動物の衛生管理区域内への侵入防止を追加。
- 大臣指定地域の対象疾病を明記。
- 畜舎を、家畜を収容できる避難用の設備に修正。
- 飼料安全法に基づくことを明記。
- 大臣指定地域に指定された場合の放牧場における取組みを追加。
§飼養衛生管理基準（牛、水牛、シカ、めん羊、山羊）https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_shiyou/attach/pdf/index-91.pdf
- 家畜の所有者の責務を新設。
- 飼養衛生管理に係るマニュアル作成、従業員・関係者への周知徹底を新設。
- 野生動物での家畜伝染病の感染確認による発生リスクの高まりへの追加措置を新設。
- 衛生管理区域の考え方を明確化。
- 放牧制限の準備について新設。
- 愛玩動物の飼育禁止を新設。
- 衛生管理区域入口での更衣、車両の乗降の際の交差汚染防止措置を追加。
- 畜舎入口における伝播防止対策として、靴の消毒による方法に加え、専用の靴に履き替える方法を追加。
- ネズミおよび害虫の駆除について新設。
- 衛生管理区域内の整理整頓、消毒の新設。
- 衛生管理区域から搬出する物品の消毒等を新設。
§飼養衛生管理基準（鶏その他家禽）https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_shiyou/attach/pdf/index-92.pdf
- 家禽の所有者の責務を新設。
- 飼養衛生管理に係るマニュアル作成、従業員・関係者への周知徹底を新設。
- 衛生管理区域の考え方を明確化。
- 愛玩動物の飼育禁止を新設。
- 衛生管理区域入口での更衣、車両の乗降の際の交差汚染防止措置を追加。
- 家禽舎以外の飼料保管庫、堆肥舎等への野鳥等の侵入防止措置を追加。
- 衛生管理区域内の整理整頓、消毒を新設。
- 衛生管理区域から搬出する物品の消毒等を新設。
§飼養衛生管理基準（馬）https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_shiyou/attach/pdf/index-90.pdf
- 馬の所有者の責務を新設。
- 飼養衛生管理に係るマニュアル作成、従業員・関係者への周知徹底を新設。
- 衛生管理区域の考え方を明確化。
- 衛生管理区域への立入時の人の消毒を追加。
- 他の馬飼養施設等で使用した物品や、海外で使用した衣服等を衛生管理区域に持ち込む際の措置を新設。
- 厩舎入口における伝播防止対策として、靴の消毒による方法に加え、専用の靴に履き替える方法を追加。
- 飼養管理に不要な物品を厩舎に持ち込まないことを明文化。
- 衛生管理区域内の整理整頓、消毒の新設。
- 衛生管理区域から退出する人の消毒、搬出する物品の消毒等を新設。