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■日本獣医療倫理研究会 (3) 歯科トラブルを減らそう

2019-03-19 13:53 | 前の記事 | 次の記事

講演中の藤田桂一先生

 藤田桂一先生はトラブルになりやすい獣医歯科について解説した。歯周病について詳細に解説した後、歯垢・歯石除去、抜歯について触れた。

 歯垢・歯石除去は必ず麻酔下で処置すべきであり、麻酔をかけ詳細な口腔検査を兼ねて行うことで、歯の裏側の観察や、疾患や疼痛を伴う部位をみつけることができる。抜歯は、むやみにエレベータを使用せず、X線検査の上、丁寧に行うことが大切である。藤田先生は、歯科用のX線装置を備えることを薦め、その画像からはCT像を凌駕する情報が得られるとのこと。なお、歯科用のX線装置は通常の装置ほど高価ではなく、導入しやすいとのこと。

 無麻酔下でハンドスケーラーを用いた歯垢・歯石除去を行っているトリミングサロンなどがあり、その行為の是非(医療行為にあたるのかどうか)について、藤田先生は問合せを多数受けており、自治体の動物愛護センターからも行政指導の範囲なのかどうかの問合せがあった。農林水産省畜水産安全管理課に問い合わせたところ「医療行為に当たるか否かの基準を設けることは困難。動物への危害があった場合は、都道府県を通じて個別に指導をしている」という回答であったとのこと。

 またデンタルグッズによってかえって歯を痛めることもあり、米国獣医口腔衛生委員会(VOHC)認定のものを使用すべきだと述べた。

 藤田先生は歯科治療でのトラブルの原因を以下のようにまとめた。

  1. 口腔内X線検査を行っていなかった。
  2. 歯周病罹患歯を抜歯せずに骨折手術を優先してしまった。
  3. 抜歯に際して技術的に未熟。
  4. 露髄した破折歯は様子をみましょうと言ってはならない。